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袖丸み


よく言われることですが、
袖にはいろいろな要素があり、
いろいろな難しさがあります。
粗が見えやすいというのでしょうか。
「どこもおかしくない、何も障ることがないのが良い仕立て」と
その昔わたしは師匠に教えられましたが、
本当にそうだと思います。
もちろんそれは見る目があってのことですが。

そして、袖丸みです。
自然な丸みを出すことと、厚みをもたせないこと、
ここは縫い代が重なるところですので、
しっかり縫い代を抑えなければ良い仕立てとは言えません。


こんな感じでいかがでしょう?


ところでこれは色留袖なのですが、
留袖と言えば比翼がつきものなのです。
が、これは比翼は衿にしかつけません(というのがお客様のご注文)
黒留袖の場合はそうはいきませんが、
色留袖ならばそれでもかまいません。
かえってそのほうが活躍の場が広がります。
結婚式はもちろん、ちょっとしたパーティー、七五三の時にでも。

当然ながら仕立て代もお安くできます。


# by saki-kss | 2012-02-14 22:48 | 技術

黒留袖を被布衿コートに



ちょっと衿のところが見にくいのですが、これは被布衿コートですが、仕立て直し品です。

それも黒留袖だったものをです!

前身頃と立衿に柄がありますね。
元の前身頃と衽の柄をそのまま使っています。

で、留袖といえば当然家紋が入っているはずなのですが、ないですよね?
どうしたかといえば、裾の位置を決めてそこから丈を上に逆算して肩山の位置を決め、
切っているんです。

つまり、肩山ではぎがあります。
袖も元のそでには家紋が入っているので使っていません。
元の八掛を使い、やはり袖山ではいでいます。

お客様がそれで納得していらっしゃるのでそうしています。

ただタンスの中で眠らせているよりは、「使えるもの」に仕立て直しした方が良いという・・・
ものは考えようです。

これのやっかいだったことは前の柄合わせで、


仕立てをする方でしたらお分かりかと思いますが、
通常の長着の柄の合い口は、はじ(みみ)から二寸弱の位置にありますが、
そこはコートの切り落としの部分に入ってしまいます。
ですから、けっこう肩山からラインを曲げています。

それをどの程度にするか?
おかしくならないようにする、その案配が腕の見せ所でしょうか。





# by saki-kss | 2012-01-22 23:35 | 技術

仕立て直し 大歓迎

皆様 新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年は大震災、原発事故と未曾有の危機に遭いました。
まだまだ元の生活に戻れず苦労されている方々がたくさんおられます。

これからもさまざまな難題が予想される中、
個人としては、自分に与えられた環境の中で
やれることを誠実に行うことが大事と考えます。
そのようにすることで必ず光は見えてくるものと信じたいです。


   *****************

さて、本日の本題は

  仕立て直し、大歓迎! です。

親から子どもにきものを伝えたい、体型が変わり寸法直しをしたい、
いただいたものがあるのだが寸法が合わない、
汚れが目立ってきたので、洗い張りをしたい、
洗い張りをしたものがずっとタンスで眠っている、
色を変えたいなどなど、

日頃から気になってはいるものの、
手を付けられずにいるなど、お困りの方、
仕立て直しは新品とまではいきませんが、
かなり見違えるようになるのはまちがいありません。



これは刺繍の付け下げですが、
これも仕立て直し品です。

地色にぼかしを入れて深みを添えています。

新品を買うよりも手頃なお値段でできるのも魅力です。

どうぞこの機会に仕立て直し、いかがですか?



# by saki-kss | 2012-01-02 19:49 | 咲季きもの仕立て草苑

裾ふき



これは大島紬の裾部分です。
赤みの色が出ています。
これは裏地ですが、「ふき、裾ふき」と言います。

均一に出すことを求められています。
そのためには表地の裾をまっすぐにしなければなりません。

表地の裾をまっすぐにするためには、裾を切るときに横糸1本を曲がらずに
切ることがコツです。
それを「地の目を通す」と言います。

そうすれば基本的にはまっすぐにいきます。

しかし、横糸1本をまっすぐに切った時に
ややもすると弓なりに曲がってしまうことがあります。
(それは布のクセなので、直すのが難しい場合が多い)

それは度合いによりますが、
あまりに曲がりすぎていますとよくありません。
その場合は地の目に関係なくまっすぐに切る方が良い結果が出ることが多いです。

仕立て直しなどの場合で身丈の長さが足りない時は、
地の目を通すことなどできずに、とにかく丈を取れるだけ取らねばなりません。

この写真のきものがそうなのです。
地の目は通っていませんが、どうにか裾線がまっすぐ出るようにおさめます。



ほれぼれするような仕立てをしたいと思っていますが、
ほれぼれするような出来は、なかなかありません。

しかしながらときどきはほれぼれとすることもあります。




# by saki-kss | 2011-12-21 00:13 | 技術

和裁教室 生徒募集!



咲季きもの仕立て草苑では、和裁教室も行っております。

基本的には毎週火曜日の午前中です。
月謝制ですが単発でもOKです。

たとえば、ゆかたを縫いたいですとか、
襦袢の半襟をかけたいなど、1回〜数回だけでもけっこうです。

詳細はお電話で!
0554−66−3751



# by saki-kss | 2011-12-01 13:32 | 和裁教室

咲季きもの仕立て草苑とは



仕立てには直接関係ないことですが、私は植物がとても好きで、庭に
雑木や山野草、相当数のバラなど、たくさんの植物を育てています。

小さな森のような環境の中でひっそりと日々仕事をしています。
だから草苑です。


「咲季きもの仕立て草苑」はわたし、矢崎 恵子が一人で仕事をしています。
国家検定一級和裁技能士の資格を持ちつつ、自分自身のレベルを落とさぬよう、
いつも水準以上の仕事を心がけているつもりです。

こうしてインターネットを通じてお客様と直接関わりができることは、
わたしにとってもありがたいことだとおもっています。
また、お客様にとっても、気軽に吟味していただけ、
お値段ということでも納得いただけるのではないでしょうか?

仕立てという仕事で生計をたてることは正直申しまして容易ではありません。
自分自身の仕事の成果とお客様の立場に立っても考え、そのバランスの上で料金を設定しています。
近年は安い海外発注に大量に仕事を奪われ、日本の仕立て業界は苦しみ、
廃業に追い込まれたところも少なくありません。
しかし、ここでわたしたち仕立て屋も踏ん張らなければなりません。

我が国の伝統産業はほぼどの業界でも憂き目にあっています。
時代の要請が少なくなれば廃れるのもある意味当然かもしれません。
しかし、わたし個人としては、きもの、また、きもの周辺の文化には「道」があり、「美」があり、
「形を支える精神性」があるとおもうのです。
背筋がすっと伸びるような気持ちの良さを感じるのです。
それは日々淡々と仕事をしている時にも感じることであり、
この仕事で良かったと今でもおもい、それはこれからもおもうでしょう。
なにはともあれ、体の続く限りこの仕事ができることを願っております。

こんなわたしですが、みなさまのきもの生活のお役にたてればさいわいとおもう次第です。
着やすいきものをつくることには少々自信があります。

どうぞよろしくお願いいたします。

咲季きもの仕立て草苑  矢崎 恵子




  

# by saki-kss | 2011-08-19 20:05 | 咲季きもの仕立て草苑

絞りの着物



この着物は3才の祝着、「被布」です。
3才の祝着は、今では既成の安価なものか貸衣装で済ませることが多くなってきています。
しかしながら、このお客様は、たいへんこだわりがあるようで、
このように「総絞り」をさせています。

絞りの着物の難しさは、縫うことそのものよりも「へら」が見えないことにあります。
プロは、「へら」はコテでする方が圧倒的に多いわけですが、わたしも例外ではありません。
その「へら」が見えにくいことで糸印をしなければなりません。
要するに手間がかかります。

縫うことももちろん、普通の絞りではない布よりも手間なわけですが、
そこは手の中でなんとなく収まって普通に縫えてしまいます。

総絞りと違い、部分絞りはまたべつの難しさがあります。
絞ってあるところとないところでは布幅が違うため、縫うときに考慮しなければなりません。


3才の着物の場合、袖丈にもよりますが、一反で長着と被布の両方ができます。
長着の八掛も共布で(共裾)できます。

# by saki-kss | 2010-08-30 21:36 | 技術

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