2011年 12月 21日
裾ふき
これは大島紬の裾部分です。
赤みの色が出ています。
これは裏地ですが、「ふき、裾ふき」と言います。
均一に出すことを求められています。
そのためには表地の裾をまっすぐにしなければなりません。
表地の裾をまっすぐにするためには、裾を切るときに横糸1本を曲がらずに
切ることがコツです。
それを「地の目を通す」と言います。
そうすれば基本的にはまっすぐにいきます。
しかし、横糸1本をまっすぐに切った時に
ややもすると弓なりに曲がってしまうことがあります。
(それは布のクセなので、直すのが難しい場合が多い)
それは度合いによりますが、
あまりに曲がりすぎていますとよくありません。
その場合は地の目に関係なくまっすぐに切る方が良い結果が出ることが多いです。
仕立て直しなどの場合で身丈の長さが足りない時は、
地の目を通すことなどできずに、とにかく丈を取れるだけ取らねばなりません。
この写真のきものがそうなのです。
地の目は通っていませんが、どうにか裾線がまっすぐ出るようにおさめます。
ほれぼれするような仕立てをしたいと思っていますが、
ほれぼれするような出来は、なかなかありません。
しかしながらときどきはほれぼれとすることもあります。
by saki-kss
| 2011-12-21 00:13
| 技術