ひぃおじぃさんの着物

Tさんは若手のガラス作家で12月中旬にフランスに行くという。
それまでにアンサンブルの仕立て直しをしてもらえないか、との相談を受けました。
日数的には厳しいものがありましたが、ここぞという時なのでがんばりました。

問題は裄をあと10センチ伸ばせないかということで、縫い代があれば問題なくできるのですが、
なにせ何十年も前のきもの幅、洗い張りから帰ってきた布を見ると、Oh my God!
9寸1分しかないではありませんか!
通常ですと、ほとんど伸びません。笑。
Tさんは男性で裄が2尺希望しているのです。

そのきものを着ていた時の写真を拝見したところ、う〜ん。。。
やはりこれはなんとかしてさしあげたいもの。
べつ布をはぐか・・・

そこで思い出したのが、羽織の衿!
一幅使っていれば内側に隠れる分は使えます。
よかった!ありました。
衿に最低限必要な幅をとって残りを羽織と長着両方に使うべく半分の幅に切り
袖のつけ側にはぎました!

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これで6センチ伸びました!
共布なのでそれほど違和感はありません。
堅苦しい場面に着るようなものであれば、これは NGかもしれませんが、
ものは「お召し」、しかもご本人はアーティストです。

さっそく発送したところ Tさんもたいへん喜んでくれました。
よかったです。

Bon voyage!








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# by saki-kss | 2015-12-10 20:31 | 技術

仕立て直しの袖丈直し襦袢

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きのうは木枯らしのような強風が吹き、冬の到来を教えてくれました。
ハラハラ落ちる木の葉は光に揺れとてもきれいです。
そして、夜はとても冷え込み、朝は一面の霜、寒くなりましたね。

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さて、これは襦袢の袖です。
ハギがあるでしょう?
仕立て直しの袖なのですが、丈を伸ばしてほしいという要望でした。

幸い元の襦袢、居敷当てに共布を使っていたのでその布がありました。
それを継いだわけです。
問題はどの場所で継ぐかです。
襦袢の袖では、表から見えるところはほんの一部です。
振りの下のほうと,袖口、
できればそこをはずしたい。

結局たどりついたのは袖山から6寸5分の一でした。
長着の袖口の2センチぐらい下の位置です。


袖に継ぎのない方法ですと、元の見頃と袖を取り替えるというのもありますが、
そうなると見頃にハギができてしまいます。
見頃は表からは見えないのですが。


とにかくどんな場合でも「最適」を見つけて日々仕事にいそしんでいます!

ご相談に乗りますよ。


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襦袢の柄もいろいろ多彩です。
これは昨日縫い終えた襦袢ですが、だいたんな吉祥文様です。
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# by saki-kss | 2015-11-28 09:00 | 技術

5歳祝着

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ここのところ続けて何枚か5歳の祝着を縫っています。

この家紋は稲ですね。季節としても今は稲刈りシーズンです。
この稲の家紋を調べてみるとこのようなことが書かれています。

「稲は主食であることからして、日本人に最も身近な植物ですから、古くから紋に使われています。元来、農業の守り神である熊野神社に奉仕する神官、氏子などに用いられ、熊野信仰の普及にともなって全国に広まりました。積んだ稲穂は穂積とも鈴木ともいいます。鈴木はススキの当て字で、名字としても全国に普及し、稲紋は日本第二の大姓「鈴木」一族の代表紋になっています。意匠的には具象的な稲穂を束ねて丸型にしたものが基本形で、他の紋と組み合わせたものも多くみられます。」

鈴木氏の代表紋であればもっと見てもよかったでしょうに、実はこれまであまり稲紋を見たことは
ありませんでした。なぜなのだろうかと首をかしげます。


それはそうと、今日縫ったものはこれとは違うものですが、(画像がぶれたのでパス)
男の子の場合、出生後間もなく着る、というよりくるまれる「お宮参り」のときのきものと
5歳祝着を兼用できるんです。これは頭の良い方法ですね。

寸法としては5歳の標準で作ります。あげはしないでおきます。
お宮参りと5歳祝着で違うのは袖で、お宮参りでは大名袖になります。
大名袖というのは袖口が全部開いていて丸みもついていません。
5歳の時にはこの部分を,丸みをつけて袖口下を縫うのです。
そして、もちろん、その子のサイズに「あげ」をします。



 仕立のご依頼お待ちしております!

また、仕立て直しのご相談など承ります。
丈が足りない、裄が短いなどご心配な際でも最適な判断を心がけています。
まずはお電話あるいはメールをください。




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# by saki-kss | 2015-11-03 23:28 | きものあれこれ

綿麻紅梅

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お盆も過ぎ、暑かった夏もようやく一息つけそうな気配になってきました。
朝晩はかなり涼しくなってきましたね。

夏やお盆に関係なく急ぎ仕事が続けてありあたふたと納期とにらめっこする日々があいかわらず続いています。ありがたいことです。

画像は綿麻紅梅

縦緯に太い糸が織られているのを紅梅と言います。
ゆかたではやや物足りないと、中年以降になると思います。
そんな時洗うこともできて気軽でありながら、ゆかたより一歩上級なのが綿麻もの。
ちょっといいですね。


☆ 仕立て屋になりたいとおもわれる方、当方でも教室をやっております
今の時代正規雇用がどんどん減ってきています。
パート、バイト、派遣労働の条件も決して良いわけではありません。
仕立て屋という仕事は一通り覚えるまでかなりの年月を要し、工賃も決して高いとはいえません。
かなり根気と忍耐が求められます。

でも、手に職を得るということは強みです。
もし縫うことが好きなら、職人に興味がおありなら
上記電話番号に電話してみてください。

条件など考慮します。

当方は正座ではなくあぐらをかきながら縫ういわゆる男仕立てです。
深い呼吸とあぐらで集中して仕事をしていると僧侶の修行にも似ています。笑。
長年やっていると肝もすわってくるかも。
またいつも指先を動かしていると脳にもよい影響を与えますよ。
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# by saki-kss | 2015-08-25 05:56

草苑

今日はきもののはなしではありません。

なぜわたしの屋号に「草苑」という文字が入っているかを簡単に説明してしまいましょう。

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これは我が庭、今年の5月26日の庭の様子です。
実は庭づくりや植物栽培にも力を入れているんですね。

樹木、山野草、薔薇、みんな好きなんです。
薔薇をのぞけば園芸品種よりも人間の手の入っていない、楚々とした野生種のほうが好きです。
そこには人間の交配した美をはるかにしのぐ美と驚きがあります。これはあくまでも私感ですが。

そうはいっても、薔薇の魅力もはずすわけにはいきません。
無農薬では薔薇は育たないとある時期は言われていましたが、ここ20年ぐらいで様相はかなり変わってきました。
わたしも最初から無農薬で育てています。
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特にオールドローズという古い時代の薔薇が好きです。

この暑い時期になると汗水たらして生産、販売されているバラナーサリーのたいへんなことを想います。


それから、
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7月16日発売のこの園芸雑誌に拙庭が掲載されています。

もしも興味のあおりの方はちらっと見てくださいませ。
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# by saki-kss | 2015-07-29 20:42 | 自己紹介

黒のぐしびつけ

いやぁ、久しぶりの更新になってしまいました!

今年はとても忙しく日々あたふたあたふた、納期までにやれるかどうかという状態が続いていました。
今も中旬までに・・・という仕事が・・・


ということで本題です。

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喪服のぐしびつけです。

黒のぐしびつけはたいへん神経を使います。
すこしでも大きさとか間隔が違うと目立ってしまうのでむずかしい。


でも、ぐしびつけ自体は決して嫌いではありません。^^。
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# by saki-kss | 2015-07-16 05:25 | 技術

衿付けライン その2

前回の記事にも関連しますが、着物の縫いで直線ではないところ、
衿肩明(えりかたあき)の衿付けラインです。
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裏から見て。
船底のようなラインですね。
手加減でやっています。微妙な加減が表から見たきれいさに影響します。
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どうでしょう?
バランスもうまくいってますね.(自画自賛〜)
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# by saki-kss | 2015-03-03 00:00 | 技術