それって可能なのか?と言いますと、若干着るのに問題はあります。身丈がたいがい短いのです。
今回は大学の卒業式に着る、上に袴をはきというので、身丈の短さはクリアー。 次、元の反物は手書き染物ですが、子供用に染められているので、柄の幅が狭いところがあります。肩幅で足りなくなっていますが、描き加えられています。
身幅の柄もギリギリ出してなんとかクリアー。一番問題だったのは衿でした。
見頃の上前と共衿で柄が合うことになっているのですが、何と言っても共衿の丈が短い!ちょっとどうかなと思いつつ縫ってみました。
これ、よるに縫っていたので呉服屋さんに確認dけいなかったのです。せめて衽下がりの下まで行ってくれればよかったのですが、そのちょっと上で・・・

翌日呉服屋さんに確認、この辺りの判断はお客さまの事情にもよります。時間とか、お金のこととか(染めをする)。
おそらく着物単独できることはない、話からに人はあまり気に留めない、わかる人にはちょっと変かな?と思われるぐらいですのでこのままでいいのというのもアリです。
もしもこれを変更するとなるとちょっとした手術が必要になります。地衿から必要な共衿分を切る。
元の共衿を新たな共衿の下で隠れるように配置、
残った地衿を半分にしハグ。このはぎは当然のように新たな共衿に隠れるようにします。衿丈が短かったのが幸いでした。
無地の共衿に染め屋さんに後で絵を描いてもらいます。
今回はその方法に変更しました。

できてしまえば何事もなかったように見えます。よかったよかった。
ちなみに、またのこお嬢さんがのちに女の子を産んで、7歳のお祝いに仕立て直してほしいとすればできるか?という質問には「できる」とお答えしましょう。
ただ、1箇所、背縫いを深く縫わなければならないため、背中の上の方がちょっと柄が合わなくなります。でも、帯などもあるため、それほど気にならないはずです。
専門的な話で何が何やらと思うでしょうが、着物は時代や世代を超えて着回すことができるという一つの紹介でした。