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男物一揃え 塩沢のきもの 絹と木綿の襦袢_b0201195_18151962.jpeg

このお客様は男性で初めて一揃えのご依頼なのだそうです。

長義(着物)は塩沢でさらっと気持ちよく着られる紬です。
羽織はこげ茶色ということでピシッとシャキッと見せてくれますね。

今回さらに面白いと思ったのはこちら
男物一揃え 塩沢のきもの 絹と木綿の襦袢_b0201195_18204752.jpeg
襦袢です。

絹80%に綿20%の交織という珍しいものです。

綿が入ることで気どりなく気安くなるのではと思います。
ご家庭で洗うことも可能!
汗をかいても安心ですね。




# by saki-kss | 2021-08-06 18:23 | きものあれこれ

振袖の柄合わせと友禅

前の投稿からすごく時間が経ってしまいました。

それはさておき、振袖の柄合わせです。
お店にもよりますが、ご本人の寸法よりも柄優先での仕立て依頼が多いのが振袖です。
振袖の柄合わせと友禅_b0201195_08204357.jpeg
これもそうでした。

最善を尽くすようこころがけますと、縫う順序などもイレギュラーになります。
頭も使います。
なかなかうまくいったと思います。笑
振袖の柄合わせと友禅_b0201195_08244837.jpeg

こちらはすばらしい友禅です!

今の時代、このような素敵な反物を縫えることにじわ〜んと幸せを感じます。

こちらは柄は、細かいことを言うと染めの時点なのか、ゆのしなどの時点なのか定かではありませんが、柄があっていませんが
そのようなことは大きな問題ではないと思うほど絵が優しく緻密でうっとりします。


*話はガラッと変わりますが、わたしは仕立て屋の横のつながりが今はほとんどないです。
しかし、この仕事を若い方でやりたいと思う方が少なくなっていることはわかります。

仕事として、一人前になるには10年かかる、それからも日々精進
なかなか厳しい仕事ですが、どなたかやりたいという(奇特な)方がおられましたら、わたしは指導したいと考えています。

当方山梨です。

本来なら国が伝統文化に従事する人に、もっと保護してくれる必要があるはずなのです。
全くその気がない、むしろなくなってかまわないと思っているところが間違っていると、私は思います。
農業も同じです。半導体産業も同じです。

今いろいろなことがガラッと変わる可能性が高い時代、あえて手仕事を守りたいと思う方がおられましたら
ぜひ、ぜひ!ご連絡ください!




# by saki-kss | 2021-08-01 08:35 | 技術
それって可能なのか?と言いますと、若干着るのに問題はあります。身丈がたいがい短いのです。

今回は大学の卒業式に着る、上に袴をはきというので、身丈の短さはクリアー。 次、元の反物は手書き染物ですが、子供用に染められているので、柄の幅が狭いところがあります。肩幅で足りなくなっていますが、描き加えられています。

7歳の祝い着から大人もの着物への仕立て直しの巻_b0201195_08285338.jpg
身幅の柄もギリギリ出してなんとかクリアー。
一番問題だったのは衿でした。

見頃の上前と共衿で柄が合うことになっているのですが、何と言っても共衿の丈が短い!ちょっとどうかなと思いつつ縫ってみました。
これ、よるに縫っていたので呉服屋さんに確認dけいなかったのです。せめて衽下がりの下まで行ってくれればよかったのですが、そのちょっと上で・・・


7歳の祝い着から大人もの着物への仕立て直しの巻_b0201195_08302558.jpg
翌日呉服屋さんに確認、この辺りの判断はお客さまの事情にもよります。時間とか、お金のこととか(染めをする)。
おそらく着物単独できることはない、話からに人はあまり気に留めない、わかる人にはちょっと変かな?と思われるぐらいですのでこのままでいいのというのもアリです。

もしもこれを変更するとなるとちょっとした手術が必要になります。地衿から必要な共衿分を切る。
元の共衿を新たな共衿の下で隠れるように配置、
残った地衿を半分にしハグ。このはぎは当然のように新たな共衿に隠れるようにします。衿丈が短かったのが幸いでした。
無地の共衿に染め屋さんに後で絵を描いてもらいます。
今回はその方法に変更しました。




7歳の祝い着から大人もの着物への仕立て直しの巻_b0201195_08292833.jpg
できてしまえば何事もなかったように見えます。よかったよかった。
ちなみに、またのこお嬢さんがのちに女の子を産んで、7歳のお祝いに仕立て直してほしいとすればできるか?という質問には「できる」とお答えしましょう。
ただ、1箇所、背縫いを深く縫わなければならないため、背中の上の方がちょっと柄が合わなくなります。でも、帯などもあるため、それほど気にならないはずです。

専門的な話で何が何やらと思うでしょうが、着物は時代や世代を超えて着回すことができるという一つの紹介でした。

7歳の祝い着から大人もの着物への仕立て直しの巻_b0201195_08331464.jpg

# by saki-kss | 2020-12-15 08:33

手刺繍の振袖

大作、手刺繍の振袖を縫い終えました。
これだけの刺繍の量だと相当手間がかかっていると思います。
日本刺繍の糸はとても細い糸が何十本も殆どよりのない状態で束になっていて、ちょっとした引っ掛かりで糸がバラバラになってしまうので、大変だと思います。私も気を使います。
あいくち(柄が合うところ)が多いもので、お客様の寸法より柄合わせを優先とさせるものだったので、そこにも気を使いました。
ところがです!一番大事な上前と衽の柄が合わないのです。しばしばあることなのですが。
刺繍をやっているうちに変わってしまったのか、ゆのしという作業の中で変わってしまったのかわかりませんが。
仕立屋はリレーで言えばほぼ最終ランナーで、そういった事情もなるべく目立たないよう、最善を尽くす必要があります。
方法は短い方を伸ばすのが中心となります。でも、やりすぎて布がよじれたりするのでは元も子もないので塩梅を図ってですね、やります。
写真ではそれがわかりませんが。(あはは)
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# by saki-kss | 2020-08-31 21:40

雪花絞りの浴衣

雪花(せっか)絞りの浴衣時を2枚預かっていました。
近年注目浴びて人気です。大人感漂ってます。

雪の結晶を模したもので、技法は板締めだそうです。
よくできていて、この六角形は柄を合わせやすいと思います。

この浴衣地のポイントは何と言っても柄合わせだと思います。


ところがネットで見てみると案外柄があってないのが多発、もったいないですね〜。

まぁ、反物の総弱が足りないとか、お客様の身丈が大きかったとか、そもそも全く頓着していないとか

いろいろ事情はあるのでしょうけれど、私は合わせられる限り、合わせたいですね。それとくどくならないようにというのが大事。
そのために裁ちにはやたら時間かかっちゃいますけれど、満足感が違います。



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# by saki-kss | 2020-08-09 16:22 | 技術

信頼と実績  大切な着物を心をこめてお仕立ていたします。


by saki-kss
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